お金の不安、どこから来る？ 20代前半が今知っておきたい“お金の基礎力”

お金の不安、どこから来る？20代が抱えるリアルな悩み

「給料が入ってもすぐ消える」「貯金が思うようにできない」「将来が不安」——。
実は、これらの悩みは20代の多くが共通して抱えるものです。日本FP協会の調査（2024年）によると、20代の約73％が“将来のお金に不安を感じている”と回答しています。

その背景には、物価上昇・非正規雇用の増加・SNSによる比較意識など、複数の要因が絡んでいます。
特に、情報が多すぎて「何から学べばいいかわからない」という“情報疲れ”も、20代の金銭不安を助長しています。

なぜ20代は「お金」に不安を感じやすいのか？

就職したばかりの社会人やアルバイト中心の学生にとって、収入はまだ不安定。
一人暮らしの家賃・生活費・スマホ代を払うだけで、手元に残るお金はわずか。
この「自由に使えるお金の少なさ」が、将来への漠然とした不安につながります。

SNSでは「投資で月5万円の副収入」「20代で資産500万円」などの投稿が並びます。
自分と比べて「自分は遅れているのでは」と焦る気持ちが、お金のストレスを増幅させます。

日本では2022年に高校家庭科で金融教育が必修化されましたが、実際に社会人として使える“お金の知識”はまだ十分に浸透していません。
「クレジットカードの仕組み」や「投資のリスク」など、基本的な知識不足が“なんとなくの不安”を生む原因となっています。

お金の不安の多くは「自分がどれだけ使っているか分からない」ことから生まれます。
家計簿アプリ（例：マネーフォワードME、Zaimなど）を使って、1か月の支出を“見える化”してみましょう。
無駄遣いが数字で見えると、不安が「対策できる課題」に変わります。

最初の目標は、生活費の3か月分を貯めること。これは、急な出費（病気・転職など）への安心感につながります。
「給料の1割を自動で貯金用口座に振り替える」など、仕組み化がポイントです。

「投資＝怖い」と感じる人も多いですが、最近は100円から始められる少額投資（つみたてNISAなど）が主流です。
大切なのは「一気に儲ける」ではなく、時間を味方につけてコツコツ増やす姿勢。
リスクを理解したうえで始めることが、将来の安心につながります。

これらを日常に取り入れることで、お金への漠然とした不安が「自信」に変わるはずです。
お金は“敵”ではなく、“自分の未来を支えるパートナー”として向き合うことが大切です。

お金の不安を感じるのは、何も悪いことではありません。むしろ「自分の未来を真剣に考え始めた証拠」です。
大切なのは、「知らない」状態を放置しないこと。
今日から少しずつ、「見える化」「貯金」「学び」の3ステップを実践していけば、
20代のうちに“お金の基礎力”は確実に育っていきます。